2009年5月25日月曜日

『それでもボクはやってない』みました・・・


「それでも僕はやっていない」をやっとの事で見ました。
2007年春公開の映画で今更なんですが、見たい映画でした。
しかし、痴漢の冤罪を扱った映画です。
楽しくなれるわけがありません!
しかし、田舎に帰るとシアターシステムもありませんし、大画面で見なくてもよく且つ
見たい映画と言うことでやっと出番です。
実際映画に行かれた人は少ないんじゃないですか?彼女とも行きにくいですしねぇ。
1人で見に行くにはいいと思いますがねぇ~。

周防監督の久しぶりの作品で、キャスト演出もすばらしいです。
見ておいても損はありません。
男性でラッシュの電車に乗られる人は是非見ておきましょう!!
自分がいる状況も併せて考えさせられ、リアリティーがたまりません!!
まぁ、僕は四つ橋線なので、あまりラッシュにはあいませんが(笑)

で、見た感想です。
かなりネタバレなんで、見てみようと思った方はご注意を!!


冒頭で、主人公と同じく痴漢で捕まったサラリーマンが
痴漢を認めて数万円払い、さっさと警察を出て行くシーンがあります。
えっ、それだけ??

主人公は、無実なので当然否認します。
多くの方もそうではないでしょうか?
警察の人にどのように脅されても、やってないものはやってないと・・・
しかし、国選弁護人までにも、裁判は大変だよ~などと言われます。
まあ、国選だからそのくらいのやる気度合なんだろうと思っておりました。
きっと、ちゃんとした弁護士を頼んで、裁判に勝てば裁判費用も要らないし
拘留期間の日当も出るよね♪

しかし・・・・
この映画を見て、嗚呼、絶望的や・・・、
本当にやっていないんだから、裁かれることはないと思っていた。
疑わしきは罰せずでしょ?・・・

どうも痴漢は違うらしい・・・
やっていないことを証明しないといけない。

逆と違うんか!!そんなん、はっきり言って無理や!!

いったん捕まってしまい、否認を続けていれば、何ヶ月も拘留されます。

仕事に行かなくていいのは、フリーターやからだ。
普通の社会人ならそれだけでアウト!!無実の罪でもかぶってでも、出てこなければ生活が成立たない。
拘留生活を何とか乗切れたとしても、起訴でもされた日には勝てる確率のない裁判になって、
多大な弁護士費用、裁判費用、仮釈放費用を払わされた上に社会的信用も失う。

その結果を知ってしまったら、もう無実でもやりました。と言うしかないだろう。
そうすればたった5万円だよと警官が勧めていた。
警察も仕事が片付くわけだ・・・
また、裁判官も無罪を出したところでなんのメリットもない、所詮役人なんだから・・・
主人公と同じ考え「無実なんだから、ちゃんとした裁判で争えば、やってもいない事で罰を受けるわけがない!」
と思っていた僕はかなり甘い考えだったのかもしれない・・・
非常に考えさせられる映画だった。
心はどんより・・・・
しかし、これだけのめり込める良い映画だと思います。

また、御堂筋での痴漢詐欺事件は記憶に新しいと思います。
あいつらがもう少し組織的だったら、
プロだったら・・・
もう手も足も出ないでしょう、
車の当り屋よりも、割がいいもうけ口でしょう。

■周防正行監督最新作『それでもボクはやってない』公式サイト
http://www.soreboku.jp/index.html

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