SOFTBANKの「新トクするサポート」でGoogleの最新スマートフォン、Pixel 9を購入しました。
その際に色々と調べたり、使用してのレビューをここに公開したいと思います。
Pixel 9シリーズが2024年8月に発売開始され、Google Tensor G4チップを搭載し、進化したカメラ、AIによる高度な写真編集機能や、最長100時間持続するバッテリーなど、先進的な機能を備えています。しかし、無印モデルでも10万円を超える価格に「Googleもついに高額路線か!」と驚きを隠せませんでした。
OSのサポートが7年間もあり長期使用に適したスマートフォンではありますが、一般ユーザーにとってはなかなか手が出しづらい価格帯です
しかし結論から言えば、Google Pixel 9は登山愛好家にとって最適な選択肢であり、さらにソフトバンクの新トクするサポートを利用すれば、2年間でわずか24円で使用できるのです(通信費は除く)。
Pixelシリーズの特徴
Google Pixelは、Googleが設計・販売するコンシューマー向け電子機器ブランドです。2016年に最初のモデルが発売され、2018年のPixel 3シリーズから日本市場での展開が始まりました。Pixelシリーズは主に3つのラインナップに分かれています:
- aシリーズ:コストパフォーマンスに優れた中級モデル
- 無印シリーズ:標準的な機能を備えたスタンダードモデル
- Proシリーズ:最高性能を誇るフラッグシップモデル
Pixelスマートフォンの特徴として、Googleが独自開発したTensorチップを搭載し、AIを活用した先進的な機能を提供しています。カメラ性能の高さや、純正Androidによるスムーズな操作性、迅速なOSアップデートなどが評価されており、Googleのモバイル戦略の中核を担っています。
GPS性能について
登山におけるPGSの精度は超重要ですが、一般にスマホの機能としてはあまり重要視されていない部分のように思われますが、アンテナ設計技術、ソフトウェア解析技術となかなかに技術力が試されるところでもあります。なかなか数値化することが難しく比較が厄介なのでこの場では割愛するとして、
本機の特筆スべきGPSスペックとして、デュアルバンドGPS機能があります。
詳しくは以下に説明していきます。
Pixel9対応衛星
- GNSS対応(GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSS、NavIC)
デュアルバンドGNSS技術の利点
デュアルバンドGNSSは、以下の利点があります。
- 精度向上: L1とL5の信号を組み合わせることで、特に都市部での測位精度が向上します。
- 信号の安定性: 高層ビルなどによる信号干渉を軽減し、より安定した位置情報が得られます。
Google Pixel 9シリーズは、GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSSなど複数のGNSSシステムに対応し、L1+L5のデュアル周波数測位を実現しています
これにより、都市部や山間部など、従来は精度が低下しやすい環境でも高精度な位置情報を提供します。特に日本の準天頂衛星システム「みちびき」(QZSS)への対応は、国内での位置精度向上に大きく貢献してくれると思われます。
Pixel9以外のデュアルバンドGNSS対応機種
デュアルバンドGNSS対応は、スマートフォンの位置精度を大幅に向上させる重要な機能です。以下の表は、主なデュアルバンドGNSS対応スマートフォンをまとめたものです。
どれも入門機ではなく、ハイエンドモデルとなっていますね。
メーカー | モデル | デュアルバンドGNSS対応 | QZSS対応 |
---|---|---|---|
Pixel 9シリーズ | ○ | ○ | |
Apple | iPhone 15シリーズ | ○ | ○ |
Samsung | Galaxy S24シリーズ | ○ | ○ |
OPPO | Find X6 Pro | ○ | ○ |
Xiaomi | 13 Pro | ○ | ○ |
これ以前のスマートフォンをお持ちの方は買い替え時に参考にしてみてください。
Pixel 9 モデル比較
Google Pixel 9シリーズは、異なるニーズに対応する3つのモデルをラインナップしています。以下の表は、各モデルの主要な仕様と特徴を比較したものです。
仕様 | Pixel 9 | Pixel 9 Pro | Pixel 9 Pro XL |
---|---|---|---|
画面サイズ | 6.3インチ | 6.3インチ | 6.8インチ |
メモリ (RAM) | 12GB | 16GB | 16GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB/256GB | 128GB/256GB |
プロセッサー | Tensor G4 | Tensor G4 | Tensor G4 |
メインカメラ | 50MP | 50MP | 50MP |
望遠カメラ | なし | 48MP (5倍光学ズーム) | 48MP (5倍光学ズーム) |
価格(最小構成) | 128,900円 | 159,900円 | 177,900円 |
Pixel 9は標準モデルとして、コストパフォーマンスに優れています。
一方、Pixel 9 ProとPro XLは、より高性能なカメラシステムと大容量メモリを搭載し、高度な撮影や処理を必要とするユーザーに適しています。特にPixel 9 Proは、日本市場を意識した「小さくて高性能」なモデルでサイズは無印と同じです。
価格差を考慮すると、カメラ性能を重視するユーザーはProモデルを、コンパクトさと価格のバランスを求めるユーザーは標準モデルを選択するのが賢明でしょう。
また、Proモデルはメモリが多めなので、AI機能を用いた機能を処理する場合にメリットがあると思われますが、それ以外の処理であれば12GBもあれ十分だと思います。
Pixel 9シリーズのカメラ性能
Google Pixel 9シリーズは、以前のモデルからも定評があり、またカメラ性能に大きな進化を遂げています。各モデルのカメラ仕様を比較すると、以下のような特徴が見られます
モデル | メインカメラ | 超広角カメラ | 望遠カメラ | ズーム機能 |
---|---|---|---|---|
Pixel 9 | 50MP (1/1.31") | 48MP (1/2.55") | なし | 最大8倍超解像ズーム |
Pixel 9 Pro/Pro XL | 50MP (1/1.31") | 48MP (1/2.55") | 48MP (5倍光学) | 最大30倍超解像ズーム |
Pixel 9は望遠カメラを搭載していませんが、AIによる画像処理技術を活用し、2倍の光学相当ズームと最大8倍の超解像ズームを実現しています。
一方、Pixel 9 Pro/Pro XLは、5倍光学ズームの望遠カメラを追加し、最大30倍の超解像ズームが可能です。両モデルとも、約4,800万画素の超広角カメラを搭載し、広角撮影や編集の幅を大きく広げています
主な特徴:
- 改良された夜景モードとパノラマ撮影
- AIを活用した「一緒に写る」機能や「オートフレーム」機能
- Pixel 9 Pro/Pro XLの動画ブースト機能の強化(処理速度2倍、最大20倍ズーム動画録画)
これまでのPixelシリーズ紹介と、各モデルのGoogle特典
Google Pixelシリーズは、スマートフォン市場に革新をもたらしてきました。各世代で進化を遂げ、ユーザーに新しい体験を提供してきたPixelの歴史を振り返ってみましょう。
世代 | 発売年 | 主な特徴 | Google フォト特典 |
---|---|---|---|
Pixel / Pixel XL | 2016 | Google初の自社ブランドスマートフォン1 | オリジナル画質の無制限アップロード |
Pixel 2 / 2 XL | 2017 | ポートレートモード搭載 | オリジナル画質の無制限アップロード |
Pixel 3 / 3 XL | 2018 | 日本での販売開始2 | オリジナル画質の無制限アップロード |
Pixel 4 / 4 XL | 2019 | モーションセンス技術導入 | 高画質の無制限アップロード |
Pixel 5 | 2020 | 5G対応、ワイヤレス充電 | 高画質の無制限アップロード |
Pixel 6 / 6 Pro | 2021 | 初のGoogle Tensorチップ搭載 | 高画質の無制限アップロード(期間限定) |
Pixel 7 / 7 Pro | 2022 | 改良されたカメラ機能 | 標準の15GB無料ストレージ |
Pixel 8 / 8 Pro | 2023 | AI編集機能の強化3 | 標準の15GB無料ストレージ |
Pixel 9 シリーズ | 2024 | Google Tensor G4、進化したAI機能4 | 標準の15GB無料ストレージ |
Pixelシリーズの特筆すべき点は、Google フォトの特典です。初期のモデルではオリジナル画質での無制限アップロードが提供されていました。
これは今でもほしい特典です!、しかしPixelシリーズの良さが一般に広がった今、
Pixel 6以降のモデルでは、この特典が段階的に縮小されています。
また、各世代でカメラ性能の向上やAI機能の強化が図られ、特にPixel 6からはGoogle独自のTensorチップの搭載により、AIパフォーマンスが飛躍的に向上しました。最新のPixel 9シリーズでは、Google Tensor G4チップにより、さらに進化したAI機能が実現されていますとのことです。
超音波式指紋認証の進化
Pixel 9シリーズから、従来の光学式センサーから超音波式センサーへ進化しています。
特徴は以下です。
- 新しい超音波式センサーは、指紋の3D画像を作成し、より正確で安全な認証を提供。
- 濡れた指や汚れた指でも問題なく機能し、直射日光下でも確実に動作します。
- 認証速度と精度が大幅に向上し、ユーザーのストレスを軽減します。
この進化により、Pixel 9は使いやすさとセキュリティの両面で大きく前進ているそうです。
正直、ディスプレイ内蔵のセンサーは認証が遅い傾向にありますし、ディスプレイにガラスフィルムを貼るので、更に精度が落ちてしまいます。
電源ボタンで指紋センサーを兼ねているタイプのほうが私は好みです。
Google Tensor G4の性能
Google Tensor G4は、Pixel 9シリーズの心臓部とも言えるチップですが、その性能は少し変わった特徴を持っています。スーパーカーのエンジンというよりは、燃費の良い家族向け車のエンジンをイメージするとわかりやすいでしょうか。
- ベンチマークテストでは競合他社のチップに及ばず、高負荷時に最大50%の性能低下が報告されています。
- しかし、Googleはベンチマークスコアよりもユーザー体験の向上を重視し、アプリの起動速度を17%、ウェブパフォーマンスを20%改善。
- AI処理に特化しており、1秒あたり45トークンを処理する能力は業界トップクラスです。
メインの携帯として使っていますが、Tensor G4の恩恵か、メモリ12Gの恩恵かは解りませんが、とにかく素早い応答で、小気味よく動作します。
取り扱い携帯キャリア
Google Pixel 9シリーズは、日本の主要キャリアであるNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクの3社で取り扱われています
各キャリアは、Pixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL、Pixel 9 Pro Foldの4モデルを提供しています。
対応バンド比較
Google Pixel 9シリーズは、日本の主要キャリアの4G/5Gバンドに幅広く対応しています。以下の表は、Pixel 9シリーズが対応する主要なバンドと、各キャリアが使用している周波数帯を比較したものです。
キャリア | 対応バンド (4G) | 対応バンド (5G) | Pixel 9シリーズの対応状況 |
---|---|---|---|
ドコモ | 1, 3, 19, 21 | n77, n78, n79 | 全て対応 |
au | 1, 3, 18, 26 | n77, n78 | 全て対応 |
ソフトバンク | 1, 3, 8, 41 | n77, n78, n79 | 全て対応 |
楽天モバイル | 3, 18 | n77 | 全て対応 |
Pixel 9シリーズは、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの4G/5Gバンドに完全に対応しています。これは、日本ではどこのキャリアにMNPしても問題ないことを示しています。
日本市場でのPixel 9戦略
Google Pixel 9シリーズは、日本市場を強く意識した戦略的な展開を見せています。特に注目すべきは、日本ユーザーの声を反映した「小さくて高性能」なPixel 9 Proの投入です
このモデルは、6.3インチの画面サイズでありながら上位モデル同等の性能を備え、コンパクトさを好む日本の消費者ニーズに応えています。価格設定においても、グーグルは日本市場での攻勢を強めています。円安にもかかわらず、Pixel 9シリーズは世界22の国・地域の中で1〜3番目に安い価格で提供されており、シェア拡大を狙う戦略が明確です。ただし、最新のAI機能の多くが日本語未対応である点は課題として残されており、今後の迅速な対応が期待されています。
約1月使用してみての感想
使ってみてのPixel9の良いところ
- メインメモリが12Gもあり、カメラを起動して重いアプリを起動しても、メモリから追い出されることがなくなり、アプリの切り替えが快適。
- カメラがとても綺麗!
- 編集マジック、AIによる写真編集機能が楽しい、
- バッテリー持ちが良いので登山に最適。
- ディプレイの輝度が最大2,700ニットに大幅に上がり、屋外の視認性が良くなった。
(Pixel8:2,000ニット、Pixel7:1,400ニット)
使ってみてのPixel9の悪いところ
- 指紋認証がいまいち
ガラスフィルムの違いかもしれませんが、ほぼ指紋を読み取りません。顔認証制度が良いので、明るいところは顔を向ければすぐにロック解除されます。 - カメラの出っ張りが、以前より大きくなり気になる
- ベンチマークがフラッグシップとしては低い。
総評
ゲームには向かないかもしれませんが、普段使いでは素晴らしいパフォーマンスと価格のバランスでコスパがいいと思います。2年で返却する施策も総務省の横槍で無くなりそうです。
2年で返却する苦労を厭わないのであれば、在庫があるなら購入することを強くおすすめいたします。
関連リンク
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